1992年6月、日向市北町に「パンとやさいの店風舎」というパン屋が開店しました。
天然酵母、国内産小麦粉、砂糖や塩など材料などにこだわっているという以外にはごく普通のパン屋。そこで働いている職人の中には、「障害」のある人もいました。
パン職人と言っても、実は全員素人。小麦粉を触ることも初めてという人が殆ど。そんなわけですから、街のパン屋さんのようなパンができるはずがありません。そこで、昔取った杵柄、好きで焼いていた天然酵母100%のパン、そして、出来るだけ地元産にこだわった材料を使うことで風舎の特色を出すことにしました。
やってみると、これが以外に障害のある人々のリズムに合っている。何で、そんなにしてまで、パンにこだわるの?そんな質問をよく聞きます。
製造工程の多様さ、そしてその日に完成したものを販売します、つまり、自分が作ったものが目の前で売れるのです。パンのお客さんは勿論地域の人、遠方の人、パンを挟んで話も弾みます。障害があろうがなかろうが、障害が重かろうが軽かろうが、そんなこと関係ない。働いている人皆が対等で、チームワークばっちりの世界。それがパン屋。そんな作業は滅多にない。そして、何より、食べるものって、夢があるでしょう!
働く人の中で、障害のある人々がだんだん増えてきましたので、パン屋は、2003年9月に社会福祉法人 風舎に変わりました。そうです。社会福祉法人 風舎の誕生です。
風舎は、「パンとやさいの店 風舎」の頃から変わることなく、障害者が地域で普通に暮らせる社会を目指しています。何の違和感もなく、障害のある人が地域の方々の支援や事業所のサービスを受けながら、あるいはまた、1人で、好きな人とで地域の中で普通に暮らす、それがバランスのとれた成熟した社会だと風舎は考えます。
そのためには、障害のある人は特に生きる力が必要です。少なくとも①伝える力 ②体力 ③移動する力、主にこの3つの力は地域で生きるために欠くことができない力だと思っています。この理念を支援の柱として実践を計ります。
沿革
「パンとやさいの店 風舎」開店
小規模作業所「パンとやさいの店 風舎」となる
社会福祉法人 風舎登記完了
知的障害者通所授産施設 風舎開設
グループホーム・ケアホーム「どれみふぁ荘」開設
グループホーム・ケアホーム「どーなつ荘」開設
風舎・つるまち開設(生活介護事業・自立訓練多機能型)(指定相談支援事業)
知的障害者通所授産施設風舎より就労継続支援B型事業所に移行
ケアホーム「みんなの家」開設
自立(生活)訓練事業廃止
コロッケの店「croquette」開店
グループホーム「ふぁいとハウス」開設
計画相談支援事業所「相談室・トレートール」開設
グループホーム「あおぞら」開設
短期入所(併設型・空床利用型)事業所「あおぞら」開設
就労移行支援事業開設(B型と多機能)
グループホーム「みんなの家」転居
就労移行支援事業廃止(多機能型廃止)
短期入所(空床利用型)事業所「みんなの家」開設
計画相談支援事業所「相談室・トレートール」廃止
グループホーム「どーなつ荘」廃止